アスペなエース君 小学2年③ 神の声と言われる臨床心理士さん
ご訪問ありがとうございます。
さわです。
エースが小学2年になった年の9月ごろ、地域では有名な臨床心理士さんとの相談の予約が取れました。
この臨床心理士のTM先生は、発達障害に関するフォーラムや、教育指導者対象の説明会などを年に何回か開いています。発達障害の子供を持つ親の中には、TM先生の話を聞いて安心した、神の言葉だったなんて感想を持つ方もいるそうです。
私も期待と緊張を胸に、相談に伺いました。
エースは連れて行きませんでした。TM先生と親との、一対一での相談です。
TM先生は、おそらく70歳前後の方で、第一印象は物静かで優しそうな感じでした。
早速、エースの特徴や学校でのことなどを話しました。大学病院の児童精神科を受診したことも、アスペルガーかもしれないということも、コミュニケーションが上手く取れないので通級していることも、習い事を頑張っていることも、たくさん話しました。
TM先生は適度に相槌を打ちながら私の話を聞いていました。
そして話が終わると、最初に言ってくれた言葉は、大学病院児童精神科のドクターMと同じようなことでした。
「明るくて元気なお子さんのようですね。今まで通り、興味を持ったことをやらせてあげると良いですよ。命にかかわることや、犯罪になってしまうことは食い止めなといけないですけど、それ以外は、お子さんに何かを強制する必要はないと思います」
特別な指導も通級も無理にすることなない。エースが楽しく通っているのなら続けても良いけど、とのことでした。
また、TM先生はこんなことも言っていました。
「普通の人とアスペルガーの人の世界があるとします。身近な人(親や友達)が、アスペルガーの人にとっての適切なかかわり方をすれば、アスペルガーは普通の人と上手く共存できます」
その適切なかかわり方というのは、
アスペルガーの人のほとんどは、自分の意見を否定されるのを極端に嫌う。
なので、話し合いの場においては、「でも」「だけど」「っていうか」などの否定的な言葉は使わない。(これはアスペルガーだけでなく、誰と話す時でも同じことがいえるなぁと、私、勉強になりました)
まずは相手の話を聞いてから、「そうだね」「そういう考えもあるんだぁ」などと、理解を示してから、「私はこう思う」と、自分の考えを述べると、平行線で話が進む。
アスペルガーは賢い人が多いので、空気は読めなくても、上記のような経験を重ねれば、自分も自然とそういう会話ができるようになる。
長い言葉、抽象的な言葉が苦手なアスペルガーには、短い言葉で具体的に伝える(一年生の時の担任先生は、これを心がけてくれていました)。くどい説教はNG。
アスペルガーは、実は素直な子が多いので、物事を短くわかりやすく伝えてくれる人の言うことは素直にきく。
思い当たる先生は何人かいます。1年の時の担任、スイミングの一見厳しそうなコーチ、通いつけの歯科医。この三人は共通して、エースのことを、とても素直で言えばその通りやってくれると褒めてくれました。
TM先生も、児童精神科のドクターM同様、エースの欠点をよくするというわけではなく、エースに合った環境づくりをしたり、親や先生が適切な接し方をするというアドバイスでした。
エースに関わる色々な人の話を聞いて思うのですが、親目線では単純に、我が子のことをよく言ってくれる人には好感を持ち、欠点ばかり指摘する人には否定的になりますね(;^_^A
余談ですが、TM先生、学校の先生に対してはあまりよい印象を持っていないようです。
私が愚痴交じりで、2年の担任MA先生のことを話した時です。
それまでの穏やかな声音が若干大きくなって、
「『お子さんの将来のことを考えると』なんてねぇ…。学校の先生は、人によっては卒業するまで気にかけてくれることもあるけど、大体担任を外れればそれまでです。年齢とともに変化していくお子さんをずっと見ていくのはご両親です。そのお母さんに対して、お子さんの将来を考えると、なんて発言はおこがましいですね」
それからなぜか、TM先生の方が、学校教員に対する非難的な愚痴(?)を言い始めました。
TM先生が、学校教員や指導員相手に、発達障害児とのかかわり方、という説明会を開いた時のこと。TM先生は、「指導という上から目線ではなく、一緒にやろうという言い方をする。言うことをきいてもらいたいときには、説得ではなく合意を求める」
というようなことを言ったそうです。
すると、ある教員から
「私たちは指導をするのが仕事です!」と、指摘されたそうです。
TM先生曰く「指導するのが仕事!」と、言い切るところが、上から目線だとか(笑)
ということで、TM先生との話は、楽しいひと時でした。
そしてとても勉強になりました。
小学2年④に続きます。
こちら ↓ 参考になった本です。
↓ アスペルガーや高IQに関するブログを見ることができます